フジキセキ

[トレセン学園]
みんなを楽しませる漆黒のエンターテイナー フジキセキだよ！最高の“キセキ”で、 君を必ず笑顔にしてみせるからね！

[やれやれ、お帰り]
日を追うように走り、日が沈むまで駆ける。 それがここ、トレセン学園生徒の青春。

「さて、このくらいかな」

そうつぶやく彼女の視線の先には、 スポーツドリンクと数個の塩おにぎり。 あとそろっていないのは……。

「はぁっはぁっ……スぺちゃん、急いで」

「ス、スズカさ……もう動け、ません～っ」

「ふふ、ご到着か。これでそろったね」

門限時刻を通り過ぎた時計の長針を一瞥し、 彼女は寮の玄関へ歩みを進める。 まずはしっかり門限破りの帰宅を注意して。 ……たっぷり、その頑張りを労う。

それがここ、トレセン学園寮長の青春。

[悩み事かい？ポニーちゃん]
夢の陰にはなにがある？

階段の隅。明かりの消えた談話室。 夜中の自販機コーナー。

知り得た者がそこに行く。 それを知る私もそこに行く。

『なにか悩み事かい？　ポニーちゃん』

さあ。今宵もショーを始めよう。 君が、君の舞台を最高に楽しめるように。

私が『フジキセキ』たるために！